基本は家で作品作りをすることになりましたが、さて、なにを撮ろう。
まず意識したのは、自分の先入観は捨てて第三者目線で作品を創ること。買ってくれるのは自分ではなく、あくまでもお客さん。
そして、いろんな人に選んでもらえるよう、品揃えを豊富にしておくとよいかなと思いました。
手当たり次第に撮ってみる
どんなものが売れるのか最初から予測がつくなら誰も苦労はしません。
もしそれができれば、売れ筋作品を優先的に作って効率的に売り上げを増やすことができますが、今はまだ素人同然で見当もつきません。
そこで、まずは、何が売れるかなんて気にせず、周囲にあるものを手当たり次第に撮って、いろんな作品を作ってみようと考えました。
もちろん、手当たり次第といっても、あまり考えずに漠然と撮っていてはダメですね。少なくとも、被写体、テーマ、雰囲気など、自分の頭の中で何か意識することが大事に思います。
例えば、部屋のドアを被写体とするとしましょう。
普通のドアなんて目立った特徴もない被写体ですので、適当に撮っているとどれも平凡な写真になりがち。
ですが、ドアの形、パーツ、材質・質感、角度、光の当て方、周囲の状況など、何か1つの点を意識してシャッターを切るだけで作品はがらっと変わります。
また、意識する点をいろいろと変えていけば、1つの被写体からいろんな作品(バリエーション)が作れます。

上の写真は、ドアの中でも特にノブ(取っ手)に着目し、さらに、ドアに入る人の視点をイメージして撮りました。
この写真はストックフォトを始めたばかりの初期の写真で、当時は、こんなの売れるのかなと半信半疑でした。
でも、テーマがわかりやすくて、構図もシンプルなのがよかったのか、今でも時折売れています。
対象を選り好みしない
また、最初の手探りの段階では、どんなものが売れやすいのか傾向を知るためにも、さまざまな作品を出すことが大事です。
そのために、自分の好き嫌いは脇に置き、選り好みをせずに作品を作る、ということも意識しました。
この点については、作品に統一感を求めるタイプの方には、やや抵抗を感じるかもしれませんが。
例えば、少し極端な話ですが、以前、PIXTAのオンラインセミナーを受けた際に、担当者の方がこんなことをおっしゃってましたのを記憶しています。
「クライアントから、気持ち悪い虫の写真をリクエストされたことがあります。そういうのをあまり苦手とされない方はぜひチャレンジしてみては。」

なるほど~。私は昆虫が好きで、カブトムシやセミ、チョウなど、普通に人気のある虫は外でよく撮るので、上のような写真はよく出してます。
ですが、気持ち悪い虫はさすがにいやだし、そもそも需要がないだろうと、自然に避けてましたね。
この先入観を少し改めて、庭や公園などに出て、普段は興味を持たない生き物をいろいろ撮ってみました。
なお、ここで気持ち悪い生き物の写真を大写しで出すのはさすがに気が引けますので、ダンゴムシ程度にしておきますが、こんなのでもたまに売れてます。

ダンゴムシも1匹ならそれほどでもないですが、地面にうじゃうじゃとうごめいているダンゴムシの大群になると、さすがにかなり気持ち悪い。。。
その他、ミミズやヤスデ、ナメクジ、クモ、毛虫、チョウの幼虫など、虫好きでもあまり撮ろうとは思わない写真も、それなりに売れてます。
これはあくまでも例で、もちろん虫嫌いな人に気持ち悪い虫を撮ろう!と勧めているわけではありません。
大事なのは、少なくともはじめは、自分の好き嫌いに関係なく被写体を選ぶこと。これにより登録作品に偏りができるのを防げます。
また、誰もが先入観で「こんなの売れないだろう」と思うような被写体は、そもそも販売されている数も少ないです。
こういう競合が少ないニッチな作品は、ある意味売れるチャンスがあるといえますね。
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