さて、前回は作品の登録数の話をしましたが、作品の質にも意識は必要です。
たとえ興味深い被写体や、目を引く構図であっても、ピントが甘かったり画質が悪かったりすると、なかなか購入してもらえません。
創作活動を続ける中で、一定以上の品質の作品を作るためには、やっぱり最低限の知識・技術は必要だなと感じました。
ピントとノイズを特に意識
1回のダウンロードあたり数十円とか、一般には安価に販売されるストック素材では、購入する側も、一流のプロカメラマンの作品のようなハイレベルの品質は求めていません。
ただ、それでも、一応お客さんに買ってもらう側としては、あまりに質がひどい作品は恥ずかしくて出せませんね。
それに、一定以上の品質を満たさない作品は、登録先のストックフォトサービスの事前審査で却下されてしまい、そもそも販売ができません。
なお、この審査基準は各サービスで結構違います。
同じ作品でも、あっちでは通ったのにこっちでは通らない、ということはよくある話で、クリエイターとしては悩みの種です。
ただ、どのストックフォトサービスでもほぼ共通なのは却下理由で、写真の場合に限れば、品質を理由に却下されるのは、だいたいは次の2つになります。
- ピントが合ってない
- ノイズが多い
この2点に気を付ければ、多少構図とかが変でも、たいていの作品は審査に通ります。
最低限の知識を習得
ただ、私の場合、ストックフォトを本業にしようとした際、創作のやる気はあっても、そのために最低限必要な、カメラ知識や撮影の技術みたいなものはほとんどない状態でした。
一応、一眼レフカメラは持っていましたけど、いつもオートで撮ってましたからね。
カメラを少しでもかじっている人なら知っているはずの、シャッタースピード、F値(絞り)、ISO感度なども、ちんぷんかんぷん。
この程度の経験と知識では、ピントとノイズに気を付けるといったって、何をしたらいいのかさっぱりでした。
ということで、今更ではありますが、基本的なカメラの知識を一から勉強することに。写真教室とかに行く余裕は時間的にもお金的にもないので、すべて独学で学びます。
まずはカメラ関係の本を購入して熟読。また、今どきは、YouTubeでわかりやすい動画を配信してくれるクリエイターの方もいらっしゃいますので、それも参考にしました。
撮影の基礎知識を学んだ上で、気を付けるようになったのは次の点です。
- ピント合わせは基本オートフォーカスで。ただ、目当ての部分にピントが合いにくい場合は1点スポットで確実にピントを合わせる。または、マニュアルでピント合わせ。
- 絞り開放で撮ったふんわりしすぎる写真よりも、被写体にカリッとピントがあった写真が好まれる。なので、F値は小さくしすぎない(ある程度絞る)。
- 手ぶれを抑えるために、シャッタースピードは速め。
- ノイズを抑えるためISO感度は低め。ただし、暗い場所などシャッタースピードを速くできない場合は、手ぶれ防止優先でISO感度を上げる。
F値やシャッタースピードなどの用語解説は、私なんかよりもっとカメラに詳しい方がわかりやすく説明しているサイトも多いので、ここでは割愛します。
しかし、はじめは、こんなことも知らずに写真とかで食っていこうと思ってたんですね。いまから思えばなんて無謀な。
まあでも、最初はこんなレベルでも努力し続ければなんとかなる、というのを少しは証明できたかな?
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